『心理学と出会う』(1995, ナカニシヤ出版)


第1章 心理学の歴史 1
 1.歴史を語ること 2
 2.心理学史素描 3
 3.素描された心理学史の中の問題点 5

第2章 知覚心理学 9
 1.実験心理学の基本スタイル 10
  (1)実証科学はデータが基本 10
  (2)心理学実験では研究される側も人=被験者 11
  (3)実験室と実験装置 12
  (4)心の研究になぜ1000分の1秒の精度が必要か 13
 2.ヴント以前の実験心理学=精神物理学 15
  (1)精神物理学とは 15
  (2)独立変数と従属変数 15
  (3)心の性能を物理学にならって測定する 17
  (4)心の機能の関数化はどこまで可能か 20
 3.被験者の観察能力を重視するゲシュタルト心理学 22
  (1)ルビンの盃(さかずき):多義図形 22
  (2)ゲシュタルト心理学では被験者の観察力が生命 24
  (3)被験者の犯してはならない誤り:刺激錯誤とゲシュタルトの錯誤 25
  (4)万人が納得するゲシュタルト性のデモンストレーション 26
  (5)群化の法則の競合 27
  (6)ゲシュタルト法則に反して知覚することの難しさ 28
 4.知覚者の役割に注目するニュールック心理学 29
  (1)ニュールック心理学とは 29
  (2)知覚することは刺激の機械的受容ではない 30
  (3)価値あるものは大きく見える 30
  (4)知覚する側の要因の重要さ 32
 5.理論と現実場面のギャップ感から生まれたギブソンの知覚論 34
  (1)実験室データのむなしさを味わった従軍研究者 34
  (2)高次網膜像手がかりという着想 35
  (3)変化の中の“不変項” 37
  (4)大気説に対抗する大地説 37

 6.認知心理学へと発展する情報論的アプローチ 40
  (1)認知心理学とは 40
  (2)情報処理論的アプローチの具体例=知覚の範囲 40

第3章 学習心理学 47
 1.行動主義のお膝もととしての学習心理学 48
  (1)科学的観点から見れば極めて健全な主張 48
  (2)本能と学習:生得論と習得論 49
  (3)ネズミを見ると逃げ出すネコ:パブロフ型条件づけの原理 51
  (4)行動理論の発展その1:S−O−R図式の導入 53
  (5)行動理論の発展その2:オペラント条件づけ 54
 2.いつの間にやら侵入した認知論的観点 56
  (1)行動一点張りの研究姿勢の放棄 56
  (2)弁別学習 56
  (3)概念学習 59
  (4)移行学習 61
  (5)それでも基本は連合論 63
 3.理論に徹することと実用性を目指すこと 65
  (1)ハルとスキナーの姿勢の違い 65
  (2)行動の形成(シェイピング) 65
  (3)スキナーのプログラム学習の原理 67
 4. 学習心理学における記憶研究 68
  (1)記憶研究の特異な立場 68
  (2)エビングハウスの記憶研究 68
  (3)系列位置曲線 69
  (4)短期記憶と長期記憶 71
  (5)維持的リハーサルと精緻化リハーサル 73
  (6)記憶のモデル 73
  (7)心理学的モデルは脳の仕組みの解明を支援する 75
  (8)不思議な数7±2 76

第4章 認知心理学 79
 1.感覚−知覚−学習−記憶を統合する認知心理学 80
  (1)認知心理学とはどのようなものか 80
  (2)意識と注意 81
  (3)ブロードベントの注意理論 81
  (4)記憶モデルの再検討:エピソード記憶と意味記憶 84
 2.認知はイメージ研究を取り込む 87
  (1)イメージを実験心理学的に研究することの難しさ 87
  (2)イメージは実際の知覚とどれほど似ているか 87
  (3)イメージは外界物を知覚すること以上の心のはたらき 90
  (4)イメージ統制力(柔軟性)の個人差 90
 3.認知心理学は応用・臨床心理学の基礎となりうるか 93
  (1)心理学における基礎と応用 93
  (2)認知機能に関する応用研究 93
  (3)メタ認知 94
  (4)認知カウンセリング 95
  (5)基礎と臨床の有機的連関 97
  (6)シュテルンの“現実的実験” 98
  (7)手続きの精密さの学問から内容の豊かさの学問へ 99

第5章 インターミッション: 101
 1. 2つの心理学 102
 2.個を大切にすること 104
 3.皮肉な転換:個性を浮かび上がらせるためには統計法が不可欠 105

第6章 社会心理学 107
 1.社会(他者)からの影響 108
  (1)社会的手抜き:手抜きは息抜き? 108
  (2)同調行動 109
  (3)承諾行動における“foot-in-the-door 技法” 111
  (4)服従行動:権威から命じられれば残忍な行動でも行ってしまう 112
 2.集団の意志 116
  (1)マス・コミュニケーションの力:模倣される攻撃行動 116
  (2)流言:うわさの伝播 117
  (3)リーダーシップ 119
 3.集団の中で生きる 121
  (1)対人魅力:われわれは自分と似ている人を好く 121
  (2)共同と競争 123
  (3)アサーティブネスと自己開示 125
 4.社会心理学の特徴 129
  (1)個人と社会(集団) 129
  (2)個人と社会の距離を測る(個人空間の問題) 129
  (3)社会的態度と行動 131
  (4)社会心理学の問題を実験的方法で研究すること 131
  (5)全体的“場”をダイナミックに捉える姿勢 132


第7章 個性の心理学 135
 1.類型と特性 136
  (1)体格とパーソナリティ 136
  (2)外向と内向 138
  (3)特性論 140
 2.個性の測定 142
  (1)知能テストとIQ神話 142
  (2)知能と創造性 144
  (3)パーソナリティ・テスト 145
 3.自己意識 147
  (1)20答法 147
  (2)セルフ・エスティーム(自尊感情) 147
  (3)男性性と女性性 151
 4.意識と無意識 153
  (1)無意識の発見 153
  (2)コンプレックス 155
 5.心と身体 157
  (1)心身症とパーソナリティ 157
  (2)ストレスとその対処 158

第8章 発達心理学 163
 1.新生児・乳児期 164
  (1)胎児期 164
  (2)乳児期:人見知りは知恵の証拠 165
  (3)感覚運動的知能 166
 2.幼児期 169
  (1)言語の発達と障害 169
  (2)自我の発達 170
  (3)社会性の発達 172
 3.学童期から思春期へ 174
  (1)具体的操作期知能 174
  (2)ギャング・エイジ 175
  (3)思春期の前傾化 177
 4.青年期 179
  (1)不適応行動に見る青年期心性 179
  (2)心理療法 180
  (3)アイデンティティ(同一性)の確立とライフ・サイクル 181
 5.成人期以降の発達 185
  (1)成人前期:親密性対孤立 185
  (2)成人後期:生殖性(Generativity)の問題 185
  (3)老年期と死の受容 186

引 用 文 献 189

本書を書くにあたって参考にした書物 197

索 引 199

吉村ホームへ戻る